図書館で偶然借りた群ようこさんのエッセイにはまって、自分の体質や食生活についてあれこれ考える

コロナ禍で書店に行く事が遠のく

子供の頃から本が好きで、私自身は覚えていないのだが、幼稚園の頃、夕方になり、母に帰って来るよう呼ばれたのに遊んでいて、母が怒って、「そんなに外がよければ出て行きなさい」と叱られたらしい。

母はすぐに謝るとふんでいたのだが、私はお気に入りの鞄に大好きな本を何冊かつめて、ションボリと出て行ったとのこと。妹が「お姉ちゃんを許してあげて」と泣きながら頼んだので、これ幸いと事を収めたというエピソードがあるくらい本が大好きだった。

読み始めると、食事の最中でも横に本を置いて、食べながら読んでいて、しょっちゅ母に怒られていた。

なのでよく本屋さんには足を運んでいた。家の近くには大きな書店はないので、京都や大阪の大型書店やイオンタウンなどに入っている書店を利用していた。

お気に入りの書店は京都河原町にあるBALの地下1、2階にある丸善京都本店。ここの話しは別のところで書こうと思う。

ところがこのコロナ禍、最初の頃はあまりにビビリ過ぎて、食料品の買い物以外は全く外に出れなくなってしまった。

今なら換気がきちんと出来ていて、人も少なければ感染の危険はかなり低いとわかったので大丈夫だが、それが解るまでは本屋通いはお預けだった。

でも本は読みたい。ネットで買ってもいいが、中身にざっとでも目を通してからじゃないと買う気にはならない。
そっか、じゃあ、図書館に行けば良いんだ! 

幸い家から図書館までは歩いて10分もかからない。おまけに田舎なので平日はすいている。

タイトルに惹かれて手に取ってみる

早速いそいそと出掛けた。蔵書数はそんなに多くはないが、新刊なんかも結構揃っている。つらつらと日本の作家のコーナーを眺めていると、面白い題名が目に留まった。「じじばばのるつぼ」 群ようこさんのエッセイだ。

「じじばばのるつぼ」群ようこ著
「じじばばのるつぼ」 群ようこ著

私もそう遠くない将来、ばばの仲間入りをする身。どんな内容なのか、興味津々。こんなじじばば、いたる所で見かけるぞ、と共感し、そんなじじばばにちょっぴり腹も立ち、笑える痛快なエッセイ。

群ようこさんの名前は存じ上げてはいたが、今まで読んだ事はなかった。エッセイでよく読んでいたのは、阿川佐和子さんや林真理子さんの本だ。

だが、あまりの面白さに一気に読んでしまい、次々と手当たり次第借りていった。

群ようこさんとよく似た体質

「ゆるい生活」群ようこ著
「ゆるい生活」群ようこ著

色々と借りた物の中で、「ゆるい生活」というエッセイがとても興味深かった。この本は、群さんがお友達に紹介されて通っている漢方薬局や彼女の体質の話しである。

私もOL時代に(今はOLなんて死語だよね。会社員っていうのかな?)漢方医のところに通ったことがある。その後結婚して地方に転勤になったので、半年程しか通えなかったが。

15年ぐらい前に更年期にさしかかり、婦人科に通院していた病院に漢方科もあり、一緒に診て貰っていた。その時に言われた私の体質が、群さんの体質とよく似ている。

水のめぐりの悪い体質。最初の漢方医でも二度目の病院でも、同じ事を言われた。漢方、中医学では、腹診、舌診、脈診で患者の体質を判断する。

私は昔から胃が弱い。これは母方の遺伝で、母も叔父達も同じだ。お腹や胃のあたりを先生が手で押すと、ぴちゃぴちゃと水の音がするそうだ。

舌は自分でも見たらわかるが、ぼてっとむくんでいて、舌のまわりに歯形がついてガタガタしている。

体内に余分な水分がたまっていて、水はけが悪く、手足の先が冷えるのだ。こういう人は、水分の取り方に工夫がいる。

ちまたでは一日2リットルの水を飲みましょう、なんて健康法もあるが、これは水分代謝が正常な人の話し。

むやみと水分を取ると、必ず体調を崩す。そして御法度なのが甘い物。と言っても全く食べてはいけないわけではない。
ただ、今までは小腹がすいたらちょっと位いいだろう、とつい甘い物を口にしていたが、甘い物は水分を取り込む性質があるので注意して食べなければならないようだ。

群さんが漢方薬局で、水分の取り方や食生活について、指導を受けているのが、とても参考になる。先程のお菓子の件でも、何故水分を取り込みやすいのかというと、砂糖を置いておくと直ぐに湿気るのはよく見かけると思う。その状態が体の中でも起きるのだそうだ。

そして、今は季節感のない食生活をおくっている人が多い。人間もこの地球上の生き物なので、そこの土地に合わせた生活をするのが元来の姿なのだが、現代は様々な技術の発展のおかげで、多くの食べ物がいつでも手に入る。

これがくせ者なのだ。暑いところでとれる野菜や果物はその土地に住む人にあったものだ。寒いところもしかり。ところが季節に全く関係なく色々な物を口にする。おまけに、寒い真冬に部屋を暖めて冷たい物をいただく人もすごく多い。

また現代人は低体温の人が増えている。これはゆゆしき事態だ。体温が1度下がると免疫力が30パーセントも落ちるらしい。癌も体温が35度台の体内環境で一番増殖するという。

そして女性は特に下半身を冷やしてはいけない。私達が若い頃、中学生くらいかな、保健室の先生にすごく注意された。「女の子は毛糸のパンツをはきなさい!!」って。

その当時は、「なんで毛糸のパンツなんてはかないといけないん?かっこ悪いやん。ブルマ履いてるからいいやん」って思っていたが、今になったら先生の言っていたことがよくわかる。

冷える生活をしていると、後々堪えてくるのだ。

群さんが、還暦辺りで体調を崩して、漢方医のところに通い始めたとあったが、私も今年の春頃に、今までとは違う変化を感じた。

老化というのは、もちろん年々少しずつ進んでいくものだが、何故か節目の年あたりにど〜んと一気にやって来るような気がする。今までの経験上ね。それが私の場合は今年のようだ。

元々子供の頃からインドア派で、運動が嫌いなので、足がむくみやすかったのだが、それに加えて、上瞼がどよ〜んとむくんで重たく感じるようになってきた。おまけにたるんでもきているのでダブルパンチか!?

他人から見ると、ちょっとむくんでるかも、というレベルなのだが、自分ではすごく腫れているように感じる。特に天気の悪い日(気圧が低い日)は程度がひどい様だ。さらに口の中、頬の辺りが腫れて奥歯で噛みやすくなる。特に左側が顕著だ。

そしてちょっと食べ過ぎると途端に胃の調子が悪くなり、お腹や背中も痛くなる。季節の変わり目は、胃腸の弱い人間には結構堪える。 背中の痛みは膵臓との関係もあるから、もしかしてヤバいかも…

去年の人間ドックでは、コロナで入院している人が多数出ていて、人工呼吸器をつけるための鎮静剤が必要で、人間ドックにまではまわらないと言われた。鎮静剤なしの検査なんて絶対無理なので、泣く泣く胃カメラが諦めた。

なので一年以上胃の検査はしていない。超音波は一応毎年受けてはいるが、見える範囲なので、膵臓はほとんど見えない。これまでは背中の痛みはあまりなかったので心配!!

ということで、近くの胃腸内科のクリニックで胃カメラを受ける事にした。歩いて5分ほどの所にあり、先生は消化器が専門で、内視鏡の専門医でもある。もちろん鎮静剤ありの口からの胃カメラを選択。

近場だし、いつも鎮静剤は利用しているので、一人で行くつもりだったが、夫が付き添うとくっついてきた。

ベッドに横になり、看護師さんが鎮静剤の注射をする前に「口の中に唾液が溜まってきたら、遠慮せずに横のトレイに出して下さいねぇ」と説明してくれる。

そんな説明、受けたことがないし、もしかしてウトウトぐらいで寝てないってことなのか😱 「ちょっと意識があるって事ですか?」と聞くと、「鎮静剤の効き目は人によるので」って…

私がよっぽど不安そうな顔をしていたのか、後で夫に聞いたら、少し多めの薬を使ったので、目が覚めるのは少し時間がかかると思います、と言われたらしい。

おかげで、検査はまったく苦痛を感じる事なく無事終了。検査結果もすぐに説明してもらえた。

特に悪くなってる訳でもなく、相も変わらず慢性胃炎とのこと。血液検査の結果もアミラーゼ(膵臓関係)クレアチニン等(腎臓関係)正常。すご〜く心配ならMRIを撮るという手もあるが、そこまでは必要ないでしょうと言われた。

実はその少し前に、ゴールデンウィーク直前に3回目のワクチンを受けていた。その副反応と季節的な不調が相まって今まで以上の症状が出ていた可能性もあるという。

今後も一年に一回の胃カメラは受けてた方がいいとの事なのでここのクリニックで継続しようと思う。

「たべる生活」を読んで

「食べる生活」群ようこ著
「食べる生活」群ようこ著

人間は食べた物で出来ている。当たり前のことなのだが、現代はあまりに飽食になり過ぎて、季節感もなくなり、食生活が乱れているように思う。

私はそんなに料理が好きという訳ではない。嫌いじゃないけど、インスタで見かけるようなすごいご飯は作れない。が、なるべく季節のものを取り入れて、お肉やお魚をバランス良く取れるように、とは心掛けている。

大抵、具沢山のお味噌汁、お肉がメインの場合は、根菜との煮物や野菜との炒め物、魚なら、買い物に行った日はお刺身、別の日は焼き魚や野菜を取り合わせたグラタンなど、そして季節の野菜やきのこの副菜を一品か二品つける献立。

そうそう豆腐もよく食べるかな。夏でも少し温めて、とろろ昆布や岩のりの佃煮、山形のだしなんかをちょっと添えて食べるのが好きだ。更年期以降の女性は大豆製品を積極的に摂るのが良いそうだ。

料理は死ぬまで作らなくちゃいけないから、なるべく手間なく、かといって健康には気をつかいながら、ゆるゆるとやっていこうと思っている。時には出来合いのお惣菜も利用しながらね。先は長いし…

結局は、なるべく薄味にして、昔ながらの和食が日本人には一番あっているのだろう。

なんちゃって中華やイタリアンなんかも作るけど、調味料は天然のものを使い、素材の味を活かすようには心掛けている。お高い食材なんかは使わないけど、調味料や出汁は化学調味料の入ってないものを、少し値段ははっても買うようにしている。

唯一こだわっているのが、朝食のパンかな。今流行りの高級食パンは、どうも私の好みではない。耳まで柔らかくて、っていうのが好きではないのだ。

昔から、パンはかみごたえのあるドッシリとしたのが好きだ。そう、ライ麦パンとか全粒粉のパンとか、固〜いバケットなんかも大好きだ。

でも近くにハード系のパンを売っているパン屋さんがあまりない。デパートまで行けばあるけど、そんなにしょっちゅは行かないし、高いし。

たまたま10年くらい前に、クレジットカードのプレゼントで、ホームベーカリーをもらった。せっかく貰ったのだからと使ってみると、簡単だし、自分好みのパンが焼けるし、とすっかりはまってしまい、以来、時々無性に菓子パンが食べたくなった時以外は自分で焼いている。

一台目は象印のもので、7、8年使ったかな。最後の方は、パンケースの中の羽根部分が悪くなってしまったので、お役御免となった。二代目はPanasonicの一番簡単な機種だ。基本食パンだけしか焼かないので、一番下位のもので十分役に立っている。

Panasonic製ホームベーカリーSD-MB1
Panasonic製ホームベーカリーSD-MB1

ホームベーカリーで焼いた食パン
ホームベーカリーで焼いた食パン

夫用の食パンをトーストしたもの
夫用の食パンをトーストしたもの
私用の食パンをトーストしたもの
私用の食パンをトーストしたもの

左の写真のものが、夫用で、国産小麦粉、ライ麦粉、全粒粉、米粉入り。右は私のパンで、左のものにそば粉を加えたもの。そば粉を入れると膨らみは悪いのだが、もちもちとした食感になる。

バターの代わりにオリーブオイルを、砂糖の代わりにはメイプルシロップを使っている。見た目は悪いが、味は良いのよ。結構な量の粉を使っているので、お腹もちも抜群!!

あとは、コーヒー、野菜ジュース、チーズやハム、卵などのタンパク質、果物が我が家の朝食の定番☕️🍞🍎

ホームベーカリーって、買ったけど使わなくなった家電製品の何位かに入っているみたいだけど、私は週2〜3回は使ってるなぁ。実家の両親にも時々焼いて持って行くのだが、とっても好評なの💕

本当は、朝は和食の方がいいらしいけど、朝からそんなに頑張れないし。それでも若い頃は、ご飯にお味噌汁、干物を焼いたりしてたんだけど、朝はパン食が楽だし、まあ良いよね😅

一年を通して、なるべく冷たいものは食べないようにしている。お茶も夏場でも沸き冷ましだし、さすがにお素麺は冷たいものをいただくが、外でもお蕎麦、うどんも極力温かいものを選んでいる。ただし、どうしても食べたい時は無理はせず食べちゃうけどね。

世の中には、もうメチャクチャな食生活をして、大酒は飲むわ、タバコは吸うわと、えげつない生活を送っていても長生きする人もいるが、そういう人は、なんか特別な酵素を持っているらしい。

有害なものが体に入ってきても排除できる体質なんだって。でも、大概の人は自分の生活習慣がそのまま体に出るので、少しで良いから食のことを学んで、取り入れられるところから少しずつ改善していけば良いのではないだろうか。

人生100年時代の到来、と言われているが、健康寿命は、それよりも短い。そして体の状態は、今までどんな生活をしてきたかに左右される。

一年たてば一つ年を取るのはみんな同じ。だけど、どんな年の取り方をするのかはその人次第。

私自身は年齢にあらがわず、それなりに受け入れながら過ごしていけたら良いなと考えている。

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